参考資料3 遺伝子の本体がDNAであることを証明する実験
1.Averyの実験
でもその前に…Griffithの実験
- 肺炎双球菌を用いる
- 肺炎双球菌→病原性もつもの:S型菌
- もたないもの:R型菌
- S型菌でも煮沸して殺してから注射したらネズミは発病しないがこれに生きたR型菌を混ぜて注射すると発病してネズミは死んだ。
- その死体からはS型菌が検出された
- ↓
- 死んだS型菌に含まれていた物質がR型菌をS型菌へと形質転換させたことを示している
- 形質転換…細胞や生物が形質をかえること
- 〔形質を決めるのは遺伝子なのでこの転換は遺伝子と関係があると考えられていた〕
[fig6]
•肺炎双球菌を用いる
•肺炎双球菌をネズミに注射しなくてもR型のものをS型とともに培養するだけで形質転換がおこることを発見
•S型菌の死菌と混ぜなくてもS型菌からの抽出物を加えるだけでR型菌がS型菌に形質転換することがわかった
•形質転換活性は炭水化物や脂質、タンパク質を分解する酵素で処理しても失われなかったがDNA分解酵素で処理したときだけ活性が失われた
↓
形質転換を引き起こす物質、つまり遺伝子の本体がDNAであることが示唆された
2.HersyとChaseの実験
バクテリオファージ*1をもちいた実験
[fig.7]
細菌がバクテリオファージに感染される
↓
細菌はそれと同じファージを大量に生産するようになる
↓つまり
ファージの持っていた遺伝子が最近の細胞の中に入ることによって細菌の形質が変わる
•DNAとタンパク質の性質の違い*2を利用
•放射性同位体のSとPで標識したファージを作成して大腸菌へ感染させた
•ファージは感染するときには体の一部を細菌に接触させ外殻に包まれている物質だけを細胞の中に注入するので感染後に細菌を含む培地をミキサーで拡販することによって細菌の中へ入らなかったファージの外殻を取り除くことができる
•大腸菌の中にはPで標識された物質だけがみつかりSで標識される物質はみられなかった
↓
ファージから大腸菌に注入されるのはタンパク質ではなくDNAであるということが分かった